大阪府泉佐野市

滞在コンテンツ造成実証事業2023
「義犬の湯 / 犬鳴山温泉 犬のど自慢大会」

足湯やのど自慢で、犬の気持ちに寄り添うコンテンツ

Mission

泉佐野市を「犬コミュニティにとって、旅行してみたい街」に

泉佐野市は関西国際空港がある街。それにも関わらず、空港利用者は立ち寄ることなく目的地に向かってしまい、観光で訪れる人の数は伸び悩んでいます。ペットツーリズムの可能性を実証した滞在コンテンツ造成実証事業2022「ヘソ天バルーン」 https://www.frontage.jp/work/izumisano202303.html に続く施策として、実証事業を次のフェーズに進めるために私たちに求められたのは、犬コミュニティが泉佐野市を旅の目的地にしたくなる施策でした。

Idea

泉佐野市の観光資源を活用し、愛犬の気持ちに寄り添う機会を提供する

「犬の気持ちを大切にしたいという思いが継承される街」としてコミュニティの中で認識をさらに広げるには、「泉佐野市と犬コミュニティ」の結びつきをより強くすることが重要です。

昨年の施策から約一年にわたって愛犬家たちと向き合う中で感じた、犬コミュニティのさまざまなニーズを踏まえた上で今回コミュニケーションすべきこと。それは無条件で飼い主を愛し続けてくれる愛犬たちに対して、日頃の感謝の気持ちを伝える機会をつくることなのではないか、と考えました。愛犬家たちにとって、犬は家族の一員。大切な存在だからこそ、「犬の気持ちを大切にしたいという思いが継承される街」として日頃の感謝を伝える場を観光資源を活用してつくることにしました。

そこで注目したのが、「義犬伝説」が由来の犬鳴山温泉。「人々が心身を労るための温泉」を「飼い主が犬を労るための温泉」に変え、イベントを行いました。それが犬を労わる足湯「義犬の湯」です。

「義犬の湯」の会場には、ステートメントを書いた巨大なボードを設置。メインビジュアルのイラストは、坂内拓さんにお願いしました。

また、イベントに先立ち、全国の犬コミュニティに「犬の気持ちを大切にしたいという思いが継承される街」としての認識を広げるためのデジタル施策も実施しました。

愛犬と一緒に行きたくなる街になるには、犬へ優しい眼差しを持っている街だと知ってもらうことが重要です。愛犬家の多くが抱える悩み事として、犬の鳴き声が迷惑がられてしまう、ということがあります。

私たちが考えたのは犬の鳴き声に魅力を見出して、「鳴き声を歌声に変える」というアイデアです。
温泉といえば、「のど自慢」。「犬鳴山温泉」のプロモーションとして、犬たちによるのど自慢大会を実施しようと考えました。

日常の中で犬が鳴いている様子を愛犬家に撮影してもらい(意図的に鳴かせるのではなくリアルな鳴き声を収録)、その動画に合わせてさまざまなジャンルの楽曲をつけることで、犬の鳴き声を歌声に変えた動画を制作。犬の性格や癖を愛犬家たちにヒアリングした情報からナレーションや曲のタイトルをつくりました。

特設WEBサイトにて、お気に入りの歌声に投票できる仕組みに。イベント当日は、出場した犬の歌声を聴きながら足湯を楽しんでいただきました。

Result

300人と300匹と3,000票。

イベントには、約300人と300匹が参加。また、特設サイトで実施したのど自慢大会には、約3,000票が集まりました。また、SNS上ではコンテンツを紹介するポストが溢れ、泉佐野市観光協会の公式Xフォロワーがオーガニックで約1,000人増加するなど、予想以上の実証結果を獲得しました。

Client大阪府泉佐野市
Year2023
Credits

Creative Director : 淺井勇樹
Strategic Planner : 鮎川幹
Art Director : 加納彰
Copy Writer : 青木美穂
Activation Planner : 佐藤怜
Account Executive : 北澤圭吾

Share