MOTIVATION NOTE
プランナー

【偏愛実験室】(2)店の名前に漢字がつくカレー屋は美味しい説。

偏愛実験室とは「偏愛を解き明かし、ビジネスに好循環を生む」をコンセプトに、ジャンルを問わず、あらゆるファンの心理を研究する10人の若手プランナーを中心に構成。さらに自ら何かのファンとなり、偏愛体験を積む、そんな“会社非公認チーム”です。

カレー屋における“名前食い”のすすめ

カレーが好きで、週3はカレーを食べています。子どもが生まれてから、休日にカレー屋に行く機会は減りましたが、反動で平日のランチや、仕事帰りに食べに行くことが増えました。「おすすめのカレーはどこですか?」とよく聞かれますが、いろんなカレーがありますから。食べログに登録されているカレー店だけでも2万以上もあり、正直何をおすすめしたらいいか分からないのが本音です。

それでも強いて言うならば、お店の名前に「漢字」が付いているお店は外れが少なく、美味しくて、個性的なお店が多い気がします。カレー屋の名前といえば、例えばインドカレーではニューデリー、ムンバイ、ダージリン等といったインドの地名からとったものや、マサラ、ダルバート、タンドール等といった料理の名称からとったものが多いような気がします。(あくまで主観ですけど)また欧風カレーでもボンディ、ガヴィアル、ルードメール等、インドカレーと同様で、やはりカタカナ表記が多いです。

その中でも、あえて日本語の漢字で名付けるのは、店主の並々ならぬ意志を感じます。それは他の店とは違う、何かを届けたいという想いです。例えば、大阪で最古の西洋料理店として知られるカレーの名店「自由軒」。明治時代の自由民権運動の最中、時代の新しい風を感じられるお店という想いを「自由」という言葉で店名に冠したそうです。店の名前に、新しい食文化をつくろうとする気概を感じませんか?(僕だけかな)

ということで、今回のモチベーションノート【偏愛実験室】では、個人的におすすめの漢字で名付けられたカレー店3選をお届けします。「漢字の店名のカレー屋は美味しくて個性的」、という説を証明するにはあまりにも事例が少ないのですが、、ここは参考程度にラッシーでも飲みながらご覧ください。

砂の岬

「不器用なカレー食堂」という本を読みました。とある男女が、それぞれの人生を歩みながら、世田谷の桜新町に小さなカレー食堂をともに開く物語です。店主は今もなお、インドとカレーに魅せられ、毎年2カ月間は店を閉め、インド各地でカレーを食べ歩き、学び続けています。そこで味わった新しいインド料理からインスピレーションを得て、桜新町の食堂に積極的に取り入れているのです。店の名は「砂の岬」。いつかカレー屋を開きたい思いで、インドを旅しているときに流れてきた音楽がTHE BOOM「砂の岬」だったことから名前を付けたそうです。おすすめはミールス(定食)で、ジャスミンライスに、スープカレー、じゃがいもと豆のスパイス炒め、季節野菜のココナッツ煮込み・・・などなど、旬のインド料理の味がワンプレートで愉しめます。店の内観も、長くインドで旅して出会った小物がたくさん置かれていて面白いです。

Curry 草枕

10年以上前から、おそらく100回以上は通っているカレー屋。お店の名前の「草枕」は、旅の枕詞です。大昔の旅は野宿が当たり前で、多くの旅人は草を枕にして寝入っていたことが枕詞のルーツ。店主は、そんな旅に疲れた人を癒すようなカレーをつくりたい想いから名付けた「curry 草枕」(他にも理由はあるけど秘密らしい)。その名が表すように、とにかく食べた後に元気になれるカレーです。よく仕事で疲れ果てたときに新宿へ食べに行きます。(いつも草枕→テルマー湯で回復している)何でこんな味になるのか不思議なカレーですけど、もちろんとても美味しい。

インド料理 想いの木

神楽坂の大通りに面した小さなお店です。入口から細い階段を上り切ると、オーセンティックバーを思わせる重厚なドア。その扉の先には、やわらかなお香の匂いと、インド料理屋とは思えないオシャレな空間が広がっています(カレーデートにピッタリ)。お店の名前は「想いの木」。名前自体が店のコンセプトであり、お店の内装や接客に温かみが感じられます。もちろんカレーメニューはどれも美味しいのですが、それ以上に店の雰囲気で料理の味はより一段とおいしく引き立つことを、身を持って感じられるお店です。

いかがでしたでしょうか。(カレーに限らず…)お店の名前にはストーリーがあります。それは店主の人生であったり、作り手の想いであったり、空間のコンセプトであったり様々です。そんなストーリーを知りながら、食べるカレーもたまにはいいですね。(2020年4月時点)コロナの影響で、通常営業はできませんが、テイクアウトの利用等できる限り応援したいお店です。

PROFILE

プランナー/コピーライター

カレーが好き。本屋が好き。バスケが好き。子供が生まれてから、子供も好き。人は、どのようにして「好き」という感情が芽生えるのだろうか。そんな研究を悶々と続けている「フロンテッジ偏愛実験室」やら、スタートアップのコーポレートステートメントを共創する「フロンテッジベンチャーパートナーズ」やら、好きなように活動しております。