MOTIVATION NOTE
デジタル

「適当な情報を発信しない」見えない相手に想いを伝えるコミュニケーション術とは【インフルエンサー対談】

たくさんの口コミが溢れている今、信頼できる投稿を私たちは求めています。そこで、より影響力が増したのはTVのタレントではなくその領域に詳しいインフルエンサーの存在。

SNSには専門領域についての投稿を多く発信するアカウントが多く存在しますが、有名なのは『美容垢』と呼ばれる主にコスメレビューの発信をするインフルエンサーではないでしょうか。美容垢と呼ばれる人たちの中には美容に関わるお仕事の人もいれば、全く関係のない仕事の人もいます。それでも実際、SNSで反響のあった商品が売り切れになっている現場を見たことがある人も多いと思います。

誰もがSNSを通して多くの人に拡散できるようになった今、タレントでなくても自身の言葉で多くに人から信頼されている美容垢の一人、さくさんにインタビューをしました。

さく Twitter:@pyommmmmm
メイクや美容が大好きな会社員。Twitterにてコスメやメイクについて発信。フォロワー数は2.3万人(2020年3月現在)。

アカウント開設のキッカケを教えてください。

大学4年生で就活が終わり授業もなくなって暇だったということと、カラコンのレビューを投稿するために最初は始めました。

当時、カラコンの通販サイトの写真はフィルターで色が加工されていたり、ライトをたいて撮影された着画ばかりで実際に買った時に発色が全然ちがうことが悩みでした。そんな時、カラコンをレビューしているもちパナさん(現在は引退)のサイトを参考にするようになりました。

それをきっかけにSNSでもカラコンのレビューを探すようになりましたが、当時Twitterでは数が少なかったので「私はカラコンをよく買うし、少しでも誰かの役に立てればいいな」と軽い気持ちでTwitterのアカウントを作りました。でも正直当時は拡散させたい気持ちより、自分のための記録用としての役割の方が大きかったです。

美容情報を収集するときに参考にしている情報源を教えてください。

美容情報の収集は、知りたい情報別でいろいろ使い分けています!

新作の情報は、主に美容雑誌やファッション雑誌。情報が正確な上に発売日まで記載されているからです。特定のコスメのカラーが知りたい時は、Twitter。Instagramは映え重視で、色味が加工されていることが多くて正確なカラーがわからないことがあるので。

逆にInstagramは特定のコスメというよりは、 #プチプラコスメ #ヘアケア などのハッシュタグでみんなどんな美容品を買っていて、何が流行っているのか知りたいときに使います。それぞれの使い方はYouTubeで、GRWMやルーティーン系で見ることが多いです。自分に似た年齢層やジャンルのYouTuberだけでなく、ギャル系や中高生の動画を見て新たな発見を探しに行くことも多いです。

自身の美容に関する投稿の中で気に入っているものとその理由を教えてください。

カラーコンタクトのPRは、やっぱりアカウント開設のきっかけでもあるのでお声がけいただくと嬉しいです。カラコンはさっきも言ったように、瞳の色や光の当たり方によって写り方が変わりやすいので、なるべく本当の発色が伝わるように工夫して撮影しています。

▼さくさんは下記のように普段からカラーコンタクトの投稿をされており、レビューがとても丁寧でわかりやすいです。

ご自身がPR投稿をする際に心がけていることを教えてください。

嘘はつかないことと、大げさに書かないことの2点に気をつけています。

Twitterの特性として大げさに書くとやっぱり拡散されやすいなと感じることも多いですが、あんまり好きじゃないです。自分が使ってみていいなと思ったポイントを素直に伝わるように書くことは、PRの案件をいただくようになってからずっと変わらずに貫いています。

PR投稿を依頼される際、企業側にお願いしたいことを教えてください。

最近特に商品到着してから、2日や3日でレビューを書いてくださいと依頼されることがとても増えました。正直、とても困惑しています。

インフルエンサーマーケ の会社が以前よりも増えたことで、そのへんの感覚がズレている不誠実な会社が増えたのかなと少し悲しい気持ちです。きちんとレビューするために、2週間〜1ヶ月時間をもらわないと案件は受けないようにしていますが企業側にも一度、正しい情報をアップするためのスケジュール管理をしてほしいなと感じています。

過去PR投稿に関することで、良かった思い出などはありますか?

某化粧品会社さんのスキンケアの発表会によく招待していただくのですが、「さくさん!」と毎回声をかけてもらえたり、名前入りのアイシングクッキーをいただいたりすごく丁寧な対応で素敵だなと。それだけでなく、商品に込めた熱い想いなども発表会に行って実際開発された人の話を聞くことで知って、もともと好きだったのですがPRをさせていただいたことで、さらにブランドが好きになりました。

美容垢をしていなかったら、リアルな場で開発の方と会うことなんてきっとできなかったので始めてよかったなと思っています。

美容情報の発信を数年されていると思いますが、始めた当時と現在で何か変化はありましたか?

最初は自分のメモ同様に始めたのですが、見てくれている人も少なからずいるという意識の変化はあります。自分の素直な感想を発信することはずっと変わらないですが、適当な情報を発信しないようには気をつけています。

例えばあまり合わなかったスキンケアでも「乾燥肌なので、私の場合は保湿力が足りなかったです。」とか、「乾燥しやすい冬には向いてないけど、もう一度春頃から使ってみてレビューします。」と一言添えたり、私には合わなかったから「ダメなコスメだった…」というテンションで投稿しないようにしています。

美容情報を発信し続ける理由は何ですか?

美容が好きという気持ちだけで続いていると思います(笑)。私の場合は仕事でなく美容は趣味なのでこのアカウントが息抜きの存在になっていたりもします。「あんまり世間に知られてないけどこのコスメはよかったな」っていう一品に出会えると、ついつい投稿したくなります。

あと自分のずっと好きだったブランドの方からプレゼントのDMが届くのも、モチベーションに繋がっています。昔だったらただ一方的に見て買っていたブランドさんが、私の投稿を見てくれているんだと思うととても嬉しい気持ちになります。

注目している美容情報(新商品や美容インフルエンサーなど)を教えてください、注目している理由も教えてください。

白水桃花さんの投稿がとてもお洒落でかわいくて、Twitter、Instagram、Youtubeなど全部のSNSをフォローしてチェックしてます(笑)美容垢ではないと思うのですがコスメやファッションの投稿も多くて、白水桃花さんのセンスがどストライクに好みなのでアップされているコスメは気になってついつい買っちゃいますね。

インタビューを終えて

丁寧でわかりやすい投稿が印象的なさくさん。彼女が支持されるのはただならぬコスメへの愛だけでなく、正しい情報かつ素直な感想を自身の言葉で発信し、見ている人への思いやりが普段の投稿からも感じることができるところなのではないかと思います。

広告コミュニケーションを生業とする私たちもさくさんのように、見えない相手に対しても想像し、思いやりをもって仕事をしていく姿勢がこれからの時代はより求められていくのではないでしょうか。

PROFILE

デジタルプランナー

人材会社、PR会社、IT会社の3社を経て現職。ソーシャルメディアを起点とした、女性と若者に向けたプロモーション企画を主に担当。 また、直近2社ではインフルエンサー系サービスやユーザーコミュニティづくりに尽力。趣味はアニメとゲーム。