MOTIVATION NOTE
デジタル

【新発見】サウナは広告人にとって実益を伴うソリューションだった!

みなさん、いい汗を流していますか?そう、令和元年も年の瀬ですが、いま私たちは空前のサウナブームの渦中にいるのです。広告業界で冷や汗ばかりかいている私ですが、稚拙ながらこの社会現象から読み解ける示唆をまとめてみました。

サウナブームがやってきた

まず、周辺状況を確認してみます。ふむ…、サウナに関するネットニュースや、サウナ愛好家を自称するタレントたちのカミングアウトが体感値として明らかに増えています。また、「サ活」「ととのった」「アウトドアサウナ」「サ道」「プロサウナー」などSNSに流通しやすい言葉やコンテンツが出現し、ブームに拍車をかけています。当社でも、今夏に有志でサウナ部が設立されました。いわゆるジブンゴト化するリアルの生活導線に、熱量が高いトライブや集団が出現しているのです。

気になってGoogleトレンドで調べてみました。過去15年間で2019年は最も「サウナ」と検索されています。みんな単語でストレートに「サウナ」って検索するんですね…。人間の赤裸々な欲求にムズムズします。クエリーは正直です。ちなみに、キーワードプランナーで調べると、、あ、スミマセン、止めておきます。なんでもスコア化して、生活者の感情を把握した風でドヤるのがデジタル広告屋の悪い癖です。

突然の告白

さて、冒頭から煽っておきながら大変恐縮ですが、実は私もサウナ大好きです。承認欲求が沁みでた伏線を張って申し訳ありません。まだまだアマチュアですが、サウナにハマって3年くらい経ちます。入会しているフィットネスジムにドライサウナ(水風呂アリ)が併設されているのです。だいぶ恥ずかしい告白ですが、週6で通うときもあります。なぜ週7ではなく週6なのか?答えは簡単です。月曜日はジムの定休日だからです。つまり営業日はすべて足を運んでいるのです。しょうもない謎解きでまた煽ってしまいました。反省します。

そして、どんなにゴルフ愛全開のゴルファーでも毎週ラウンドするとゴルフがつまらなくなるように、私もサウナ6日目はいよいよ水風呂が辛くなってきます。「この冷たい水めが!今日に限って19度か!ちくしょう!」と解のない禅問答を繰り返しています。でもサウナを止められません。月曜日の夜はサウナへの渇望感がMAXを迎え、自宅の風呂でオリジナルの温冷交代浴を開発&実行しています。

したがって、フィットネスジム = サウナのサブスクリプションサービス と脳内変換しています。もはや、筋トレマシンは付帯施設です。週6のサウナでゾーンに入った私は24時間サウナのことを考えています。デジタルコミュニケーションのプランニングの精度が落ち、サウナ寄りのアイデア(なんだそれは!?)を無意識に創出している気がします。もはや業務に影響が出ているのです。同時に平日のサウナタイムを確保してくれた働き方改革に感謝しています。安倍総理ありがとう。執筆していて怖くなってきました。ちゃんと仕事しようと思います。

サウナのモチベーション その1/2

さて、このコラムは「MOTIVATION NOTE」です。私がサウナに通うモチベーションについて考えてみます。

スマートフォンの普及によって、様々な生活習慣が生まれ言語化されました。スマホ中毒、歩きスマホ、ギガ難民、そして注目は“デジタルデトックス”です。

正確な統計データは存在しませんが、私の仮説だと、スマホの登場で日本人の個室トイレの滞在時間は間違いなく伸びています。みなさんのオフィスでも個室トイレの満席率が高まっていませんか?きっと用を足しても我を忘れてテロップ付き動画を視聴している人たちが個室を占領しているのです。猛烈な便意でトイレに急行してきた人には死活問題です。現代人はあらゆるシーンでスマホの画面から離れられなくなっています。

そして、この日本列島でスマホから唯一解放される場所、それがサウナです。公共の場所ですので、防水スマホは持ち込めません。サウナは、独自の爽快感や健康増進効果に加え、デジタルデトックスの機能を果たしているのです。もはや都会のなかの無人島といえます。スマホから離れて自分自身と向き合うのです。それが、私がサウナに通うモチベーションの一つだと気付きました。同じ気分の方もいらっしゃるのではないでしょうか。私は真剣にそう分析しています。

サウナのモチベーション その2/2

しかし、スマホに代わるエンタメがサウナに存在することに気付きました。断熱材などのマテリアルで厳重に防御され、室内に設置されているテレビです。

ニュースやバラエティも楽しめますが、なんといってもスポーツのライブ中継が盛り上がります。特に大相撲が最高です。私なんぞ、わざわざ土日の夕方を選んで出かけ、サウナ室で大相撲を観ています。民放がオンエアされていると、「みんな相撲みたいよね?」と勝手に思い込み、備え付けのリモコンでチャンネルをNHK総合にひっそり変えています(広告屋として失格な言動です)。このコラムが炎上しないか少し心配になってきました。

すると、サウナ室が国技館の升席に思えてきます。気分は満員御礼です。全裸である自分と、まわしを締めた力士たちをフュージョンさせ、滝のように汗をかきながら、その取り組みを観戦します。漢(おとこ)たちの真剣勝負にたまたま居合わせた見知らぬ全裸の大人たちが一喜一憂する。サウナ室はひと時のカタルシスに浸ります。まさにコト消費です。はっきり申し上げてコト消費の代表格の夏フェスを凌駕しています。オオゴト消費です。千秋楽で横綱同士が相星となり、優勝決定戦にもつれると嬉しすぎて、吐血&キュン死&もう無理状態です。勝負がつくまでサウナ室から出られません。「あと何秒で水風呂に浸からせてくれるんだ!」とテレビ画面にフルスイングで突っ込みを入れています。

人はギャップに魅せられる

そろそろ話をまとめようと思います。元号が平成のとき、ツンデレ、美魔女、細マッチョがモテてきたように、いつの時代も人が魅せられるのは“ギャップ”なんだと思うわけです。

サウナ室 からの 水風呂
スマホ中毒 からの デジタルデトックス
自宅でひとり観戦 からの サウナ室で集団応援

その落差が大きいほど人は魅せられ、興味&参加のモチベーションが誘発されるのではないでしょうか。

私も職場にて、“ソーシャルドリブンな統合コミュニケーション” “あらゆる価値のデジタライゼーション”などと吠えているため、デジタルしかできない&興味がない男と思われがちです。

そんなとき、雑誌広告について独特の専門用語(4C1P記事対向や特表2見開きなど)を交えて雄弁に語ると、ミーティングの空気が変わる瞬間があります。オフラインとデジタルのギャップ。「河原さんって、もっぱらデジタル一筋だと思っていたら、雑誌メディアのことも分かってるんですね!」と私に興味を持ってくれます。ギャップ作戦成功です。

最後に

とある先輩の広告人が言っていました。「いいアイデアが欲しいなら寝ろ!」と。脳が休息しているときが、生理的に思考のパフォーマンスが最も高まるそうです。だから、忙しくて寝てない自慢している人はプランナー失格であると。確かに私も、無我夢中でランニングしてるときや、ぼーっと無意識で歯を磨いているとき、そしてサウナで自分と向き合っているときに、卓越したアイデアが降りてくる局面を何度か経験しています。したがって、サウナによる脳の圧倒的休息は、営業、クリエイティブ、ストプラ、メディア、デジタルなど、考えることが仕事である広告人にとって実益を伴うソリューションなのです。

さて、そこのサウナ好きのあなた(ここまで読んだ人はサウナ好きと特定します)なら、このアクロバティックな説に共感していただけるはず!もうすぐ令和2年。私はサウナを週2くらいに減らして、ちゃんと仕事しようと思います。

PROFILE

統合コミュニケーションディレクター

1976年生まれ。ポータルサイトや出版社の広告部を経て、デジタルエージェンシーを経験した後、フロンテッジに参画。近年は、“ソーシャルドリブンな統合コミュニケーション” “あらゆる価値のデジタライゼーション” のデザイン&エグゼキューションを主要テーマに据えつつ、SNSを活用したブランデッドコンテンツの企画制作・流通拡散に強みを持つ。趣味は、ゴルフ、筋トレ、ドライサウナ、非ネット接続の据置型TVゲーム。娘2人のパパ。