SNSの利用率が増えるにつれ、若い世代を中心に身近な存在になりつつあるのが「インフルエンサー」。YouTuberを中心にインフルエンサーの影響力はますます増えています。その証拠に、彼ら彼女らの影響力は、SNSというプラットフォームを越え、TVや雑誌、イベントなど活躍の範囲を広げています。最近ではD2Cなどで自身のブランドを出すことも珍しいことではなくなってきています。このように、インフルエンサーの凄さは様々です。けれど、その中でも特質しているのは、SNSを通じて築き上げてきた「セルフプロデュース力」ではないでしょうか。
今回、お話を伺ったまありんさんも今をときめくインフルエンサーの一人。しかし、インフルエンサーとして活躍する前に、実はアイドルとしても活躍をされていた時期があったのです。アイドル時代もSNSを活用していたとお話をするまありんさん。SNSで二度も自身をプロデュースさせた経験のある彼女に、これまでのお話と、今後のSNSとの付き合い方についてインタビューを実施しました。
まありん Instagram:@manyo_wt Twitter:@ma_yorin
ライター、インフルエンサー、アイシングクッキー作家。2015年までアイドルとして活躍。現在はIT企業で働く傍ら、インフルエンサーとして、SNSでの発信にも尽力。Instagramのフォロワー数は約3万人(2019年11月現在)。
「きっかけは思い出の写真を載せたり、日記のようにつぶやいたり…。昔流行った前略プロフィールの『リアル』をつぶやいていた時からSNSは気が付けば利用していました」
「アイドル時代はGLAYのTERUさんからリプが来たりと、普通なら絶対に関わることのなかった方とSNSを通じて繋がれたことは印象的でした。現在は海外旅行に行く際に現地に住んでる方をフォローして情報を得たり、質問をしたりしています。海外に行った際に『○○に爆弾があった』などの情報もTwitterで知り危険を回避できました…」
「アイドル時代は、なるべく人が不快になることは書かないように気をつけていました。自分の感情と異なったとしても、なるべくポジティブな発信を心掛けていました。
悲しいことも嫌なこともたくさんありましたがすべて隠していました。第2の自分として活用していた感じです。現在も多少考えますが、昔よりは自然に思ったことをつぶやいて、ストレスフリーに利用することを心がけています。自分の生活に関係のない発信もおすすめに出てくるので、自分の得たい情報だけを見る用にアカウントを複数使い分けています」
「アイドル時代は『リプ返します!』とつぶやき、週に何回かまとめてリプを返信するようにしていました。現在は気軽な感じで気になったリプには返信をしています。
とくに今は仕事に関連する情報を教えてもらうためにTwitterはとても役に立っています。ファンの方は様々な職業の方がいて助かります…」
「Twitterはフォロワーさんとのコミニュケーションツールとして使ったり、思ったことや考えてることを気軽につぶやく独り言のような感覚で使用してます。Instagramでは自分の好きなもの、見えてる世界を発信するために使用しています。あまり考えや感情は書いてないです。可愛いカフェ、コスメ、ファッションを検索するツールとしても使っています!」
「ファンの方とリアルで交流する場が欲しくて自ら考えて、はじめました。アイシングクッキー講師の資格をもっているので、1日カフェという形で自分にしかできないイベントがしたくて現在も続けています。ネットだけでなくリアルで交流すると、より信頼関係が深まるなと感じます!」
「発信している方のセルフプロデュース能力のレベルがどんどん高くなっていて正直、自信をなくすことが増えました。自分のしたいことや発信したい世界観、その人の好きなものがよりわかりやすくなった分、自分には何があるのか…と考える時間が増えたなと思います。『アイドルである』とか『モデルである』とかもう関係なく尊敬できる方が昔より増えました。多くのインフルエンサーさんから学ばせてもらっています!」
「SNSは私の衣食住のすべてに絡み合ってくる生活に欠かせないツールです。
発信することで友人が増えたり、仕事が増えたり、知識が増えたり、生活をより楽しくさせてもらっています。これらもSNSを自分の人生にプラスになるように利用していきたいと思います」
いつもポジティブなコミュニケーションをしてくれるまありんさん。でも、今回のインタビューを通し、「自信をなくすことが増えました」という悩まれた経験も教えてくれました。けれども、普通ならそこで諦めてしまうようなことに対し、悩みながらも、SNSを活用したり、周りの人たちを上手に巻きこんだりしながら、彼女らしい突破口をつくってしまうのがまありんさんの大きな力だと思いました。今後、私たちがインフルエンサーと一緒にお仕事を行うときは、彼女たちの気持ちやパーソナリティを知ろうとする姿勢を持つことで、より良いコミュニケーションができるのかもしれません。
人材会社、PR会社、IT会社の3社を経て現職。ソーシャルメディアを起点とした、女性と若者に向けたプロモーション企画を主に担当。 また、直近2社ではインフルエンサー系サービスやユーザーコミュニティづくりに尽力。趣味はアニメとゲーム。