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【新時代】デジタル広告の優良枠はつくる時代!?アフィリエイターとの関係構築で見えてくる「ブランドセーフティ対策」と「コンバージョン獲得」の両立

10年以上広告業界に身を置き感じるのは、デジタル広告業界は常に過渡期であるということです。激戦期に突入した今も、デジタル広告は常に新たな問題を抱えています。中でも運用型広告においては「ブランドセーフティ」「ビューアビリティ」「アドフラウド」といった新常識が浸透し、その急速な変化に対応を追われる広告主、広告エージェンシーが増えています。ですが、その対応が済めば本当に安心なのでしょうか?

ブランドセーフティ対策が必要な時代

運用型広告は「枠」+「人」へターゲティングできる時代。それに伴い、自社が出稿した広告が、どのサイトのどの位置に表示されているかを把握することは難しくなってきました。そこで、「ブランドセーフティ」を第一に考える広告主は、任意の媒体だけを囲って配信するホワイトリスト配信や、公序良俗に反するサイトへの広告表示を抑制するアドベリフィケーションツールを導入した配信を行うなど、ブランドセーフティ対策に余念がありません。

とはいえ、業界全体では対応が進んでいるとは言えず、広告業界関係者向けにおこなった最近の調査によれば、「ブランドセーフティの問題を認識している企業」は全体の85.0%にのぼる一方で、「すでに対応している企業」は全体の31.2%に留まっています。

ブランドセーフティ対策が進むことでの問題点

ブランドセーフティ対策は大事ですが、対策が完了すれば一件落着といえるのでしょうか?業界全体でブランドセーフティ対策が進めば、次なる問題が発生すると私は考えています。

ホワイトリスト配信やアドベリフィケーションツールを導入した広告配信は、いわば優良なサイトへの広告出稿となるため理論上はCV獲得につながりやすくなると言えます。しかし同時に、優良なサイトへの広告出稿が集中することで、入札競争が激化し、CPCやCPAといったKPIとして設計する指標が高騰。つまり、ブランドセーフティ対策をする前よりもCV獲得がしづらくなる未来が待ち構えているのです。

ブランドセーフティ対策の未来のかたち

そこで私が考えるその先の未来とは、【デジタル広告の優良枠はつくる時代】ということです。「枠をつくる」といっても自社でサイトをもつという意味ではありません。優良アフィリエイトサイトに新しい広告枠をつくってもらうということです。

今Googleの検索アルゴリズムは、サイト内コンテンツの「質」を重視して検索順位を決定しています。ユーザーにとって価値の高いコンテンツが検索順位の上位に表示されているのです。例えば、新しいケータイを買おうと思ったとき「携帯電話 比較」というキーワードで検索すると、1ページ目に上位表示されるコンテンツは、企業のサイトよりも、個人のアフィリエイトサイトが目立ちます。これはGoogleが、企業サイトよりもアフィリエイトサイトの方がユーザーにとって価値の高いコンテンツだと判断しているということです。

企業サイトや法人メディアが発信する情報は、企業目線の一辺倒な情報になりがちですが、アフィリエイトサイトの記事はしがらみや制約がなく、料金やスペックの競合比較などユーザー目線で有益な情報が多く盛り込まれているため、Googleからは優良サイトと捉えられているのです。

優良アフィリエイトサイトがもつ可能性

私自身、トップアフィリエイターの方たちと交流する機会があるのですが、その中で “ 記事を書く上で意識していること ” を尋ねてみると、皆一様に答えるのは「ユーザーにとって分かりやすい記事を書く」ということでした。それがひいてはSEOの強化につながっているのだと。

彼らのアフィリエイトサイトは月間平均100万PV以上のアクセスがありますが、そこにはGoogleAdSense等のバナーや成果報酬アフィリエイトプログラムのバナー広告が設置されているのみの場合が多く、現状ではそのサイトパワーに対して広告枠が有効に活用されているとはいえません。

今回、私が提案したいのは、そうしたサイトの広告枠と連携するということです。そういったサイトの広告枠は、ユーザーにとって価値の高いコンテンツと同じ画面上に表示されているため、通常の媒体社がもつ広告枠よりもCTRが高く、成果につながりやすい傾向にあります。この連携により、広告主は優良な広告枠を確保でき、アフィリエイターの方たちは枠の有効活用ができることで収益増につながる可能性を得られます。

この連携を実現するためには、広告主は自社の商材・サービスと関連性の高いアフィリエイトサイトをピックアップし、サイトオーナーと直接連携を交渉することが必要です。そして、そのサイトに広告枠をつくってもらうことが、今後懸念される優良サイトへの広告出稿の集中回避とCV獲得の増加につなげられる次なる一手なのかもしれません。

特に、昨今ニーズが高まっているものの、いまだ法人メディアが少ないゴルフ・自転車といったスポーツ用品業界、複数社の横断比較が求められる家電・通信業界などの広告主に適した手法だと、個人的には考えています。

ただし、トップアフィリエイターの方たちはフリーランスで仕事をされている方が多く、サイトの報酬費が自身の生活費に直結していることも多いため、現状よりも確実に報酬が上がると判断できない場合は連携が難しいかもしれません。また、個別に直接連携の打診をしていくには時間と労力もかかります。そういった問題はあるものの今後のかたちとして競合に先駆けて動いていくことがこのデジタル時代で重要なのは言うまでもありません。

トップアフィリエイターとの関係構築をはかり、優良枠を一つでも多くつくっておくことが、今後のデジタル広告の出稿において「ブランドセーフティ対策」と「コンバージョン獲得」の両立が目指せる未来のかたちのひとつではないかと思います。

フロンテッジ デジタルマーケティンググループでは、ブランドセーフティ対策の未来のかたちを一早く捉え、行動しています。「ブランドセーフティ対策」と「コンバージョン獲得」の両立を目指したいという広告主様は一度ご相談ください。

引用:
宣伝会議(2019),「デジタル広告における意識・実態調査」『月刊宣伝会議』2019年7月号(株式会社宣伝会議),p.58-61
株式会社矢野経済研究所,「アフィリエイト市場の動向と展望2019」 (https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2055),2019.09.20

PROFILE

デジタルマーケティンググループ マネージャー / 宣伝会議セミナー講師

2008年、総合広告代理店入社。デジタル案件を中心にアカウントプランナーとして様々なナショナルクライアントを担当。現在は、デジタルマーケターとして最新のアドテク、メディアを活用しつつ、型に捉われない新たなソリューション提案を得意とする。2017年~宣伝会議セミナー講師としてデジタル集客手法について講演中。「上級ウェブ解析士」資格保持。